ワリチー(Wallichii)は、ミャンマーやマレー半島などのインドシナ地域が原産地の美しいビカクシダの一種です。成熟すると、幅広い胞子葉が美しく展開し、自生地では見られる壮大な群生が特徴です。
成長すると上向きに大きく伸びた貯水葉を形成します。貯水葉には大きな切れ込みが入り、見事な王冠のような形状を呈します。また、これらの貯水葉は雨水や栄養の元になる落ち葉を収集する機能を果たます。
ワリチーの葉には星状毛が存在し、霧の水滴を収集する役割を果たしています。これにより、葉全体が美しい白色に輝き、視覚的な魅力を高めています。星状毛はさらに、激しい日光から葉を保護し、植物を健康に保つのに役立ちます。
ワリチーはモンスーン気候に自生しており高温多湿な環境を好みます。寒冷な気候には適していない種類なので冬季の管理には特に注意が必要です。ワリチーは胞子葉を内側に丸めて休眠体勢に入り、春になると葉を展開します。
明るい半日陰の環境を好み、根元が乾燥したらたっぷりと水を与えることが必要ですが過剰な水を避けるようにしましょう。
ワリチーは秋冬に休眠するビカクシダの中でも、成長期と休眠期がはっきりと区別される種類です。
休眠期の管理は難しく、適切な管理を行わないと枯れる可能性があります。特に湿度や水やりが難しいです。最低気温が15℃ほどになると室内で管理し、胞子葉が丸まってきたら水を控えめにして、やや乾燥気味に育てるとよいでしょう。
ワリチーはその美しさと難易度の高さからなかなか手を出しにくいイメージですが、ビカクシダファンならいつか育ててみたい種類です。