アンディナム(Platycerium andinum)は、南アメリカ原産のユニークなビカクシダで、このグループで唯一のビカクシダの種です。この植物は主にペルーとボリビアにまたがるアンデス山脈の東側斜面、標高300m地帯に自生しており、その名前はアンデス山脈に由来しています。アンディナムはその特異な外観で知られているビカクシダです。
アンディナムは大きく長い胞子葉が特徴です。胞子葉は白く星状の毛で覆われ初夏に出始めます。一見、モフモフしたかわいらしいビカクシダですが、星状毛は取れやすいため、触れる際には注意が必要です。
自生地では胞子葉が2m以上に成長することもある一方で、栽培下ではそれほど大きくならないことが一般的です。胞子葉は生育期の後半に出現し同じ個体でも成長速度に差があります。
アンディナムは熱帯気候を好む植物で、自生地では雨季と乾季がはっきりしています。雨季には気温が30~35℃程度でスコールによって湿度が高まり、乾季には降雨量が極端に少なく、気温が40℃くらいまで上昇します。これらの条件を模倣するような環境を提供することがアンディナムの健康な成長に重要です。
アンディナムの栽培において、水分管理が鍵となります。夏季には湿度を保ち、乾燥気味にすることが育て方のコツです。日光は木漏れ日のような光が適しており、直射日光を避けましょう。
また、冬季には最低でも15℃以上の温度を保つよう心がけましょう。アンディナムは風通しの良い場所が好きなため、サーキュレーターなどを使って屋内の空気を絶えず動かすと良いでしょう。
アンディナムの水やりについても注意が必要で、水やりの際には根の周りがしっかり乾くのを確認してから次の水やりを行いましょう。仏(株の中心部)の周りが常に湿っていると、根腐れの原因となる可能性があるため、特に小さな株では注意が必要です。
アンディナムは日光を必要としますが、直射日光は避けましょう。朝のうちは直射日光も可能ですが、日中は遮光下に置いて葉焼けを防ぎましょう。適切な遮光下で育てるために、風通しを良くすることも大切です。
冬季の低温にはアンディナムは敏感です。最低でも15℃以上の温度を維持しましょう。寒冷地での栽培の場合、暖房などを使用して温度を管理することが重要です。
アンディナムの個体には大きな差があり、同じ個体から採取された胞子でも成長速度にばらつきがあります。また、子吹きにおいても個体差が見られ、子株の成長にも差が生じることがあります。
小さな株は根腐れしやすいため、入手する際には比較的成長した株から始めることをおすすめします。